近年大腸がんは著しく増加傾向にあります。
国立がん研究センターがん対策情報センターのがん情報サービスによると2017年の大腸がんの罹患数(新しく診断されたがんの数)の推計では、男女合計で1位でした。2018年の大腸がんによる死亡数は男性では肺がん、胃がんについで3位、女性では1位でした。
良性のポリープや、早期癌の中でも粘膜だけにとどまっているもの、粘膜下層へわずかに広がっているものが日帰り内視鏡治療の適応となります。 方法はホットバイオプシー、ポリペクトミー、コールド・ポリペクトミー、内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)にわけられ、病変の大きさや形によって方法を選択します。ESDは入院が必要なため当院では実施していません。
・ホットバイオプシーは、小さなポリープに対して、鉗子でつかみながら高周波電流を用いて病変の根もとを焼き切ります。
・ポリペクトミーは、茎のあるポリープに対して、輪の形のスネアを茎の部分でしめ、高周波電流を用いて切除します。
・コールド・ポリペクトミーは小さなポリープに対して高周波電流を用いないで大きな鉗子やスネアでそのまま切除します。
・EMRは病変の根もとに生理食塩水などを局注して病変を浮きあがらせてから、スネアでしめつけ、通電して切除します。
モストグラフは、普通に呼吸をしたまま気道の状態を調べる新しい検査方法です。喘息患者さんは気道が狭くなって息を吐き出しにくくなっていますが、モストグラフでどの程度吐き出しにくくなっているかを、気道抵抗という数値で調べることができます。結果は色分けされ正常ならば緑、抵抗が強くなるに従い黄色→赤→青と異常がわかりやすく表示されます。モストグラフは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息の診断、また治療効果の確認にも有用です。例えば、COPDでは抵抗は高く、周波数依存や呼吸周期依存が見られます。一方、気管支喘息では、呼吸抵抗は高いものの、周波数や呼吸周期への依存はあまり見られません。咳がある場合など、その咳が喘息かどうかを判断することが可能です。また、今の喘息治療がうまくいっているかどうかを判断することが出来ますので、喘息管理にとても役に立つ検査です。検査方法は、マウスピースを口にくわえるだけで可能です。